コラム
以下のコラムは、2000年夏一秋にかけて、のダイエットの記録である。
かもたつ2000 第32回「ダイエット大作戦!」
ちょっと痩せてやろう!なんて思ってダイエット中である。思えばここ20年「ス テージ以外でエネルギーを使うのはエネルギーの無駄遣いだ」等と屁理屈を言ってほ とんど運動らしい運動をして来なかった。移動も車がほとんどなので、長時間歩く事 すらなかった。ツアーでは一日2ステージ平気でやるので、それで充分じゃないかと 思っていた。旅先では各地の旨いモノに舌鼓を打ち飽食が続いた。それでもここ10年 は体重が増える事もなく、別に何の問題も感じなかった。しかし先日、撮影したビデ オをプロデューサーと見ていて、下顎のところが少したるんで来ているのを指摘さ れ、なんとかせねば!と思ったのだ。僕がやって来た活動はけっしてアイドル的では なく、内容が全てであるのはよくわかっている。しかし、無駄なぜい肉を落としてよ りシャープでソリッドな見た目になった方がカッコイイんじゃないか?と気付いたの だ。人間、なんだかんだいってもまずは見た目である。我々の様に表現の場に身を置 いているモノはなおさらだ。このまま「オッチャン的ルックス」で人生をまっとうす るか「カッチョイイ大人」としてやっていくのか41歳という年齢は境い目である。 あー、よくぞ気付いたモノよ。 で、走ることにした。自宅のすぐ横はこの日が来るのを待ち構えていたかの様に公 園なのである。ここに引っ越して来て8年、公園で走る人を横目で見ながら「無駄な エネルギーを使ってるゼ」等とバカにすらしていたのだが「走る人」にとって実にお あつらえ向きの公園が目の前にある事実をはじめてありがたいと思った。一周2キロ のジョギングコース完備、100メートルごとにラインが引いてあり、何メートル走っ たか一目瞭然。いたれりつくせりである。初日はまず、一周をウオーキングし、二周 目は走ってみた。2キロも走るなんて!走ると言えば新幹線に乗り遅れそうになった 時、駅の構内と階段をハーハーゼイゼイ言いながら走る事ぐらいしかなかった僕の体 はすこぶる重い。こうして僕のダイエット大作戦が始まった。
かもたつ2000 第33回「上岡氏の助言」
数十年の運動不足から目覚めてジョギング、ウオーキングをしている。ジョギング なら、この人と思い、現在アメリカでゴルフレッスン中の上岡龍太郎さんにメールを 送ってみた。 「はーしんど。公園の横に住んで8年。ジョギングする人などを横目で見つつ不摂生 な暮しをして来ましたが、このたび一念発起!ダイエット大作戦!一周2キロほどの 公園をまずはウオーキングで一周。次の一周はゆっくりジョギング。汗ダラダラ、 メッチャエライです。走るなんて行為、電車に乗り遅れそうになった時に駅でするく らいでしたもん。走っていて腕が重いんです。でも、せっかく横に公園があるので、 まずは目標達成までは頑張ってみるつもりです。それにしても2キロでこないにしん どいのに、フルマラソンなんて気が遠くなりますわ。改めて尊敬いたします。」 僕としては「そうか、まあ頑張りたまえ!」くらいの返事を期待していた。ところ が、こんなメールが返って来た。 「結論を先にいうと、この作戦は、大失敗に終わるでしょう。なぜならば、その方法 に、無理があるからです。減量のためにジョギングをするなんていうのは、ジョギン グへの冒涜です。すべからく「スポーツ」は、何かの為にするものではありません。 やった結果「健康になった」というのならいいでしょうが。ですから、ジョギング も、しんどかったら、止めなさい。しんどいことを、無理してやって、続くわけがあ りません。走るのなら、楽しく走ることです。気持ちが、嬉しくなったら、自然に走 りだせます。子供は、嬉しい時、走りまわるでしょ。犬でも「喜び庭駆け回る」では ありませんか。それでもどうしても、「走りたい」のなら、しんどくないように、 ゆっくり走る事です。ゆっくりと、ものすごくゆっくりと、どれくらいゆっくりかと いうと、走りながら「歌」がうたえるかどうか?が目安です。僕は、いつも、「三橋 美智也」です。♪わぁーらぁーにぃーまみれてよぉー。こ れはかなりゆっくり走れますよ。また、ジョギングでわからないことがあったら、な んでもどうぞ。」 おっしゃるとおりでございます。
かもたつ2000 第34回「シェイプアップアドバイザー」
自宅のすぐ横にある公園のジョギングコースをこのあいだから走っている。40代も ステージでシャープな動きが出来る様にと、気分はウエイトを落としているボクサー だ。まだまだ暑い日が続く中、上下風を通さない長そでのウエアを着てせっせせっせ と4キロも走れば全身汗ダクだ。流す汗の量と「今オレは確実にシェイプアップして いる!」という充実感は比例し、自己満足にひたっていると友達の放送作家から電話 がかかって来た。「今、オレ公園走ってんねん」と自慢げに言うと、なんと彼はダイ エットの番組を3年も担当していたと言うではないか。長そでの上下で走っている、 と言うと「それはマチガイ」と指摘された。むしろTシャツに半パンで、常時汗を蒸 発させながら、早足で歩くのが体脂肪を燃やすには最も効果的なのだと言う。 「ハァーハァーゼェーゼェー」と息が乱れたり、汗が流れる様に出るのはむしろ体脂 肪を燃やすさまたげになるくらいだそうだ。聞いてみなければわからないよなあ。そ れに体脂肪が燃え始めるまでに個人差はあるけど15分〜20分かかるので、それ 以上運動し続けなければ意味がない事や、運動は空腹時にした方がより効果的である 事や、運動前にコーヒーを飲んだ方が、カフェインが体脂肪を燃やしやすくする事な どを教えてくれた。彼の他にもダイエットに関しては一家言持っている人が実に多 い。特に女性は実際に体験している人が多く、いろんな意見が僕の耳に飛び込んで来 る。「お米やパンなどの穀物はとらないようにする」「マヨネーズは油のカタマリな のでポテトサラダなんかも食べちゃダメ」「果物は果糖成分が含まれているのでとら ない方がイイ」「野菜炒めなら油を使っても大丈夫」「体が慣れるので、毎日決まっ た運動ではなく変則的にする」「鶏のささ身はイイけど皮はダメ」「急に体重を落と すと表皮がついてゆかずにタルんだりするから、ひと月2キロ減くらいがイイ」「朝 食は抜いた方がイイという説もある」「靴はひと回り大きいサイズを選ぶべし」…フ ムフム、なるほどなあ、いろいろやってみよう。
かもたつ2000 第35回「体が軽くなってきた」
減量作戦を始めて丁度一ヶ月。ここに、現在までの成果を発表することにしましょ う。パッパカパッパッパー!(ファンファーレ)。えー、それでは発表します…ドロ ドロドロ…(ドラムロール)ジャン!体重7キロ減!!パチパチパチパチ!!(自分 に拍手)。どうです?人間やれば出来るじゃないですか。食事制限と有酸素運動でこ の成果!7キロと言えばあーた!1.5ℓのペットボトル4本半ですよ。ペットボト ル1本でもそこそこ重いのに4本も持ってごらんなさい。5キロのお米より重いのよ。 当たり前だけど。それにしても、そんなに重たいぜい肉が一体どこから落ちたのか? ちょっとこれ、まだわからないのよね。と言うのも、テレビに出てる自分を見ても、 前とたいして変わってない。「そう言えば少しスッキリしたかなあ…」程度。なん か、頼んないなあ。それに自分の体をマジマジと眺めると、まだまだ無駄な肉があ る。一体何キロ落とせば、ハタから見ても「おっ、痩せたやん!」となるものなの か?このまま計画を続行する所存でございます。 自分でも驚くのは、最近走るのが楽しい!なんという変わり様でありましょうか。 あんなに運動を否定していたのに、体を動かさないとかえって気持ち悪いくらいでし て、摂取カロリーは落としているものの、走ってるから基礎体力が付いて来たのです ね。ウチの真横にある公園、イイ公園なんですよ。なんて引っ越して8年間無視して きたのだけれどね。この時期だと、セミの鳴き声から徐々にコオロギの鳴き声に変 わっていく様子とか、天候によって木々のざわめきが違う事や、失速して地面に落ち てきたセミをネコが目ざとく見つけて格闘している姿やら、季節と自然を感じるんで すよ。ここ十数年こんな事はなかったなあ。車でしか移動してなかったもんなあ。 「ウチの近所にこんなスポットがあったんだ」とか「この道、こんな急な坂だったん だ」とか新たな発見がイッパイよ。やっぱり、未知の扉は開いて見るもんです。自分 が変わることによって、自分から生まれる作品も変わる様な気がして来たよ。(この テーマ、しばらく続きます)。
かもたつ2000 第36回「食事制限」
ワタクシが一ヶ月で体重を7キロ落とした嘉門達夫です。有酸素運動(ジョギング やウオーキング)をするのも大切なのですが、今日はここんところの食生活について お話ししましょう。なるべく穀物はとらずに、動物性タンパク質は鶏のささ身、豚の 赤身、カジキマグロ、ホタテ等を食べます。あとはひたすら野菜!野菜!野菜!もや し、ニラ、キャベツ、オクラ、たまねぎ、なす、ブロッコリー、アスパラ、ワカメ、 タケノコ、シイタケ、マイタケ、しめじ、エノキ、小松菜…それらを豚やささ身と共 に蒸すんです。それでポン酢と七味をかけて食べる。この際使用するポン酢は大阪に しか売ってない「旭ポン酢」。僕もいろんなポン酢を試しましたが、ポン酢界に於い て「旭ポン酢」を超えるポン酢に出会った事がありません。東京では手に入らないの ですが、ありがたいことにファンの人や友達の桂雀々が送ってくれるので、助かって ます。「旭ポン酢」がなければここまで野菜を食べ続けることは出来なかったかもし れません。余談ですが、以前東京の番組の料理のコーナーに出演した時「ブタもやし せいろ蒸し」という料理(料理というほどでもないが、空堀商店街にあるお好み焼き の「冨紗屋」の定番メニュー)を作った時も、局の人に「ゼヒ、旭ポン酢を取り寄せ てもらいたい!」とお願いしました。その時の「旭ポン酢」さんの答は「ウチはもう 現状で手イッパイなので、あんまりテレビで宣伝せんといて下さい」だって。みんな マスコミを少しでも利用しようとする世の中でこの様なコメントを聞いて、僕は益々 「旭ポン酢」のファンになったのですよ。 旭ポン酢を野菜にかけてせっせせっせと食べております。そればっかりじゃあ飽き るので、時にはタケノコとワカメをダシで炊いたりね。「ケロッグオールブラン」も いいですよ。牛乳をかけてね。牛乳も、最初は普通のヤツだったのが、低脂肪牛乳に なり無脂肪牛乳になりエスカレートしたりなんかして…。そんなモノを食べて、公園 を走って7キロ減です。ところが異常事態が!詳しくは次週!
かもたつ2000 第37回「足が痛い!」
8月上旬からジョギング、ウオーキングを始めて、食事のカロリーなんかも気にし て、現在9キロ減。体も随分軽くなったと同時に「走りたい!」という欲求が発生す るようになった。旅にもジョギングシューズを持って行き旅先で汗を流す事も。先日 鹿児島に行った時、あんまり天気が良かったので、空き時間にホテルを出て港のほう までゆっくりゆっくり走りに出かけた。桜島が目の前に見えて、なにより海風を感じ ながら走るのが心地イイ。公園のジョギングコースだと、景色も限定されるが、旅先 だと風景が変わるので気付いたら相当遠くまで来ていた。なんだか鎖を解き放たれた 犬が喜んで遠くまで来たしまった、みたいなカンジ。 東京に戻っても、いつもは車で20分のヘア−サロンまで往復2時間かけて歩い て行った事も。車の窓からしか見た事のない町並みが新鮮に見える。 てなカンジで、調子にのって足を酷使していたある日の朝、足に激痛が。まともに 歩くのが困難なほどの痛み。数年前ラーメンの食べ過ぎで(60本のツアー中、各地で その土地のラーメンを食べるというテーマを実行)で痛風になった時の症状と似てい る。でもちょっと待てよ、カロリー落として、なんで痛風?と首をかしげ、足をひき ずりながら整形外科になだれ込んだ。お医者さんが言うには「急に運動を始めたので 疲労骨折かもしれません」だって。これはカッコワルイぜ。肉体の老化を肯定してい るようなものではないか!果たしてレントゲンを撮ってみると「関節炎」だって。ま だ疲労骨折よりは聞こえがイイ。だって関節炎ってスポーツ選手とかかよくなるヤツ でしょ。まともに歩けないので、松葉杖を借りて帰ってきたわん。あー、せっかく体 が運動に慣れて来たのにこの激痛じゃあ走れないじゃあないか。ひょっとしてこうい う機会にリバウンドするのか?完治するには2週間かかるって言うし…。でも大丈 夫。間もなく現在制作中のシングルとアルバムのレコーディングが佳境に入るので、 ここしばらくはとても走っている余裕はない。その間に足も治るだろう。そしたらま た走り出すぞ。
かもたつ2000 第38回「41歳は思考の曲り角」
「41歳にしてジョギングを始めた」という話を同世代にすると、意外にも「実は ボクも最近走ってるんです」という声を良く聞く。んー、これはどういうことか?考 えた末の結論は「みんな、老いを感じずいつまでも現役でいたい」という事なのでは ないだろうか。先輩のサザンの桑田さんも最近タバコをやめたと聞いた。矢沢の永 ちゃんはレコーディング中50日間禁酒したらしい。海の向こうのアメリカでは、ミッ ク・ジャガーが体を鍛えてるって言うし、40代50代のアーティストたちはこぞって不 摂生をやめて精進している。「セックス・ドラッグ・ロックンロール」を実践してい た連中がである。 20代の頃は目の前に明るい未来が開けるばかりだった。夢は必ず実現する、という 思い込みだけで突っ走る事が出来た。30代でそこそこ認められるようになり、仕事の 実績も上がりはじめ、手応えを感じつつ「オレのやり方は間違ってなかったな」なん て思いながらさらに走った。で、40代に突入。同窓会に参加したりすると同級生が オッサンになっていて愕然とし「老眼が出て来た」とか「徹夜が辛い」「オシッコの キレが悪い」などという声を年下のヤツからも聞いたりするたびに「エーッ!ホンマ かいな?そのうちオレの身にも?」とビビッたりする。20代30代と走ってきたおかげ で、それなりの地位も得ている。でも待てよ、これって、もう引き返せないって事 じゃないか。気が付けば、やり直しの出来ない所まで走って来てたわけだ。こりゃ大 変だ。この先もさらに走り続けるには何をすべきか?体を鍛え始めるのだ。誰しも年 はとりたくないし、現実問題、老化は始まっている。そのはざまで、襟元を正すのが 今の僕の年齢なのだ。 将来の夢は?と聞かれ僕はいつも「80歳まで現役で、ライブハウスで唄う事です」 と答えて来た。ノスタルジックな存在としてではなく、あくまで「現役」にこだわり たいと思っている。人生の半分が過ぎた今、このまま下降するのではなく、あくまで 上昇する為に、気力、体力の充実が必要なのだ。
かもたつ2000 第42回「その後のダイエット大作戦」
8月から2ヶ月かけて体重を10キロ落とし、今のところリバウンドする事もなくキー プしている。最初の7キロ減らすあたりまでは誰も気付いてくれず、頼りなかったの だが、さすがに10キロ落とすと会う人会う人に「随分スリムになりましたねえ」と言 われるのがウレシイ。だけど人によっては「どっか悪いんちゃうか?」と思うらし く、言うに言えないなんて気遣いがあったりするのも面白い。 長年定着していたオールバックのヘアースタイルから微妙な色使いの金髪にもなっ たし「嘉門達夫改造計画」は着々と進行中だ。 先日長崎にキャンペーンに行って地元のテレビに出演した時も、女性対象の番組だ けあって「痩せましたね談義」でもちきりだった。去年その番組に出演した時の VTRが流れて愕然。どうひいき目に見ても太っている。特にアゴのラインはまるで 別人。去年の僕はまるで水面で口をパクパクするオタマジャクシかトラフグの様だ。 アゴのラインがスッキリした今だから言えるのだけれど、よくあんな姿で面前に出て いたもんである。そのあとラジオにも出演した時も、パーソナリティーのアナウン サーが「随分スリムになられましたねえ、以前はも少しボテッとされてましたが…」 ボテッとしてた?その時に言うてくれっちゅうねん。ま、言えないか。 もうこうなったら何が何でも元の姿に逆戻りは許されない。ホームページの掲示板 に書き込みをしてくれるファンの人達もみんな「カッコヨクなったカッコヨクなっ た」と絶賛の嵐。仕事先で出会う人達、とくに女性からは「えー!どうやったらそん なに痩せられるんですかー?教えて下さーい!!」と引っぱりだこの人気者。ワー! キャー! 今回あらためて自分に頬骨があった事を確認。ヘアースタイルとの相乗効果で、こ ないだなんか「アーノルド・シュワルツェネッガーに似てますねえ」って1日に3回 も言われちゃったもんね。それにしてもシュワルツェネッガーとは意外で新鮮な驚き である。 もう引き返す分けにはいかない!このまま21世紀に突入だ!
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