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コラム

「機械ってバカ」

 電話が鳴ったので出てみたら「ピーーヒョロロロローー」と耳をつんざくノイズが受話器から響いてきた。そう、FAXを送って来たのだ。でもこの電話にはFAX機能は付いておらず、明らかにマチガイ電話なのだ。「ピッ」と電話を切ってしばらくすると、またベルが鳴る。出てみるとまた「ピーーヒョロロロローー」である。困ったもんだ。相手先の応答がないと、自動的に5分おきに5回に渡ってのリダイヤル機能。相手の電話機はマチガイ電話だという事に気付いていないのだ。こういうところ、機械ってバカだなあと思う。便利な機能ではあるけれど、状況判断までは出来ないのだ。

 ボーリングでストライクを出した時、上から残ったピンの数を数えに降りて来る機械は、結局ピンが一本も立っておらず、その事を感知してファンファーレを鳴らしたりする。ピンをはさむ為に降りて来たのに「アラ、ピンないわ、じゃ、ストライク」みたいなカンジがちょっとカワイイ。反対にガーターだった時は御満悦。10本全部はさんで持ち上げる事が出来るのだから。そのかわり、レーン上に散らばったピンを掃除する為に降りてくるバーみたいなヤツは肩透かし。「アラ、一本もあらへんがな…ガクッ」みたいなカンジが機械のバカさを象徴していて、これまたカワイイカンジもする。

 ビデオ録画を予約して仕事に出かけたが、チャンネルの入力を間違えていて全く違う番組が録画されてた、なんて経験は誰しもあるだろう。ヤツもやはり融通が効かない。留守中のビデオデッキの気持ちを思うと実にフビンである。「アラ、間違うてるがな…このチャンネルちゃうがな、あー、時間や、録画せんとアカン…けど、これ御主人様がいつも見てるドラマの裏番組やがな。こんなん録ってもどーせ見いひんどころか、ヒンシュクやん。あー、でも体が自動的に録画しよるー、ムダな労力やー!」間違った入力に従わざるをえないデッキの声が聞こえてくる。

 ワープロも相変わらずアホだ。自分の名前を打とうと「カモン」と入れたら「家紋」と出てきたりして。オレは雛人形買う時のサービスか!


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