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「開封について考える」

 封を開ける時の喜びはひとしおだ。誕生日にプレゼントをもらって「開けてみて」なんて言われて、おぼつかない手つきでリボンをほどき包装紙を開けている時、実にワクワクするし、しばらくご無沙汰だった友人からの手紙をポストに発見した時なんかも「早く封を切って中をみたい!」という感情のボルテージが上がる瞬間だ。家に帰ってコンピューターを立ち上げてメールボックスを開ける時もそう。「メールが5件あります」なんて表示されると嬉しく、反対に「メールは到着してません」だとガッカリ。
 そんな心トキメく「開封の儀式」。開封に水を差すパッケージが多いと思いませんか?商品管理の為に仕方ないことなのだろうけど、開封する時にストレスを伴う商品達。

 例えばビンに入った風邪薬などの錠剤。新品を開けた時、中に詰まってるビニールは困ったちゃん。ま、運搬する際に錠剤同士がカチャカチャぶつかりあって欠けてしまわないように、という配慮なのだろうけど。でもアイツさあ、取りにくいやん。特にちっこいビンだと、指でつまみだせないもんだから、つまようじとかボールペンの先っぽで力任せに引っ張りだしたら、ビニールと一緒に錠剤も2、3粒飛び出したりしてさあ。

 CDやMDのパッケージにもイライラビーム!開封の為のクルクルってはがすテープのスタート部分はわかりにくくて結局歯で突破口を開けて一気にはがしたりしてね。カップラーメンもそれに近い傾向があり、あー!

 コンビニのおにぎりの開封システムは、ここ10年くらいの間にいろいろ前向きに試行錯誤を続け、現在の「1、2、3方式」にほぼ定着した。1でセンター、2と3で左右を引っ張る。乾いた海苔を瞬時にしておにぎり本体に手を直接触れることなく巻きつける素晴しいシステム。だけど弱点がひとつ。時々海苔のはしっこがちっちゃい三角形でパッケージ内に残ったりする。おいてきぼりになった海苔の破片が少しカナシイ。

 「おやめになってー!」なんて言う悲鳴の中、帯をほどく悪代官の「開封の喜び」に水を差すのは時代劇の主人公。

 


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